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天敵・オニヒトデ駆除
ラムサール条約のサンゴ守れ
串本町でダイバー有志


 ラムサール条約登録候補地、串本町潮岬西岸で15日、地元ダイビング業者有志10人が、約1時間かけて、サンゴの天敵、オニヒトデ63匹を駆除した。大きさは10〜24センチで生後3、4年と見られる。
 グラスワールドと呼ばれる人気ダイビングスポットの周辺で、水深約7メートルの海域。アナサンゴの群落がある。
 オニヒトデの大量発生は昨年11月の環境省の調査で明らかに。12月から50回以上作業を行い、2万匹以上を駆除した。

 今回の海域もこれまで3回の作業で、約1500匹駆除していたため、数は少なかったが、すでに多くのサンゴが死んでいるという。
 駆除・調査を続ける串本海中公園センターの御崎洋・学術部長によると「駆除効果で個体数は減少。8月にどれだけ産卵したか分からないが、黒潮が離岸し、水温が低下する。14度台まで下がれば、越冬できない可能性は高い」と状況は好転している。
 一方で「成長まで2年。真価が問われるのは再来年の状況次第。少しでも親を取り除くことが、繁殖を抑える唯一の手段」と慎重な姿勢も崩さない。

 同町はサンゴ礁生態系の世界最北限。年間約3万人のダイバーが訪れ、6億円産業といわれる。地元業者らは環境保全に積極的で、駆除作戦を呼びかけた南信吾さんは「数は減っているが、まだ気が抜けない。海中公園と連携し、今後も続けたい」と話している。
 作業は来月から本格化し、週3〜4回のペースで実施予定。オニヒトデは全身がトゲに覆われ、強力な毒を持つため、火ばしで捕まえたり、先を尖らせたパイプで突き刺したりと作業は困難。人件費もかかる。同センターは「予算の問題もあり、行政と学術機関の協議が必要」と理解を求めている。

 激励に駆けつけた松原繁樹町長は「町、県でラムサール条約を生かす取り組みに機運が高まっている。民間でサンゴを守る取り組み、海岸清掃が行われているのはうれしい。町も応援したい」と話した。
 オニヒトデは1970年にも大量発生しているが、当時の駆除数は1500匹ほどで、今回はかつてない大規模なもの。近年の黒潮接岸による海水温上昇で串本にいた親ヒトデから偶発的に大量発生した可能性も高いという。


駆除したオニヒトデは63匹。個体のサイズを調査する御前さん(左)15日、串本町袋港

オニヒトデを数珠繋ぎに捕らえ、ダイバーが帰還。全身にトゲがあり、毒も強いため作業は困難
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