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来年1月に海底探査
沈没のトルコ軍艦遺品引き揚げへ
串本町樫野沖


 串本町樫野沖で1890年に遭難したトルコの木造軍艦 「エルトゥールル号」 の遺品引き揚げに向けた海底探査が来年1月9日 (火) から始まる。 2010年の日ト友好120周年に向けた5カ年計画。 時を超えて、 友好史の原点がよみがえる。

 プロジェクトは調査、 発掘し、 保存、 展示するのはもちろん、 作業を世界中に発信することで、 原点を見直し、 世論を喚起するのが狙い。
 すでにトルコではエ号日本派遣に関わる歴史情報の再収集や、 乗員の子孫を訪ね、 さまざまな資料収集が始まっている。
 串本町で調査に当たるのはトルコの海底考古学研究所。 25日まで全方位水中音波探知機と磁気探知装置で遭難海域を調べ、 発見物の重要性、 発見された船体部分の記録を取る。 また、 潜水による視認で補完し、 正確な海図を作成。 今後の発掘に生かす。
 実際にサンプルを回収し、 特定や保存方法など研究。 将来的には樫野のトルコ記念館などで展示・保存される予定。
 04年1月の事前調査では砲弾の薬きょうや洋食器皿の破片など見付かった。 ほかにも判別のつかない遺品が数多くあったという。
 調査に参加した同研究所のトゥファン・トゥラル所長は本紙の取材に対し、 「海底に眠る遺品の歴史的価値は決して高くないが、 日トの友好史において極めて重要。 さらに友情を深める一歩になる」 とコメントしている。

【エルトゥールル号】
 全長76・3メートル、 幅13・3メートル、 2344トン。 1890年9月16日、 日本での任務を終え、 帰国途上、 台風に遭い、 紀伊大島樫野埼灯台沖で沈没。 587人が殉職する大惨事となったが、 大島島民が懸命に救護活動にあたり、 69人の命を救った。 この史実が日ト友好の原点とされている。 串本町では5年ごとに大規模な追悼式典を営んでいて、 2つの姉妹都市との相互ホームステイなど交流も盛んに行われている。


樫野沖で遭難したトルコ軍艦エルトゥールル号=串本町提供
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